【悲報】中小企業診断士は「やめとけ」と言われる真の理由。キラキラ像の裏にある業界の闇

【悲報】中小企業診断士は「やめとけ」と言われる真の理由。キラキラ像の裏にある業界の闇

中小企業診断士の与田です。果たして、今、診断士を取る意味があるのでしょうか?本日は、その辺りについて考察していきます。

  • 「中小企業診断士になれば、安定して稼げる」
  • 「難関資格を取れば、人生が変わる」

あなたは今、そんな輝かしい未来を思い描き、中小企業診断士という資格に興味を持っているのかもしれません。予備校のパンフレットや合格体験記には、高年収を稼ぎ出し、クライアントから「先生」と慕われる、キラキラした診断士の姿が溢れています。

しかし、一歩インターネットの世界に足を踏み入れると、どうでしょう。

  • 「中小企業診断士はやめとけ」
  • 「意味ない、食えない資格の典型」
  • 「コスパ最悪。維持費だけがかかる」

まるで正反対の、ネガティブな言葉が目に飛び込んできます。一体、どちらが本当の姿なのでしょうか?

結論から申し上げます。予備校や診断協会が語る「夢のような成功ストーリー」は、ごく一部のポジショントークに過ぎません。その裏側には、ほとんどの診断士が稼げていないという残酷な現実と、根深い「業界の闇」が広がっているのです。

この記事では、現役の中小企業診断士である私が、これまで誰も語りたがらなかった、あるいは語れなかった診断士業界の不都合な真実を、包み隠さず暴露していきます。

「夢を壊されたくない」という方は、今すぐこのページを閉じてください。
[「現実を知り、後悔しない選択をしたい」という覚悟のある方だけ、この先へお進みください。 [cite: 19]

目次

理由1:年収の嘘|「年収1000万超が3割」という統計データの巧妙な罠

「中小企業診断士はやめとけ」と言われる最大の理由は、多くの人が期待する「収入」と現実の間に、あまりにも大きな乖離があるからです。

多くの予備校は「診断士は1000万円稼げる!」と声高に叫びます。そして、その根拠として、中小企業診断協会が公表している「活動状況アンケート調査」のデータが使われることがあります。

このデータを見ると、なんと年収1000万円以上の診断士が約30%もいる、という結果になっています。これだけ見れば、「やっぱり稼げる資格なんだ!」と思ってしまいますよね。

しかし、ここに巧妙なトリック、業界の「不都合な真実」が隠されています。

【闇の暴露】稼げていない大多数は“調査対象外”

なぜ、これほど高い年収データが出るのか?理由は単純です。

この年収調査は、「1年間にコンサルティング業務に100日以上従事した人」だけを対象にしているからです。

もうお分かりでしょうか。そもそもコンサル業務をあまりやっていない、つまり「稼げていない人」がごっそりと抜け落ちたデータなのです。 ある程度活発に活動している人だけを抽出すれば、数字が良く見えるのは当たり前です。

私の肌感覚では、現役で独立している診断士は全体の2〜3割程度。残りの7〜8割は企業に勤める「企業内診断士」で、その多くは会社の規定や人脈のなさから、ほとんどコンサル業務を行えていません。このアンケートの数字を鵜呑みにして「診断士になれば半分は独立でき、そのうち3割は年収1000万か」なんて思ったら、間違いなく地獄を見ることになります。

理由2:仕事がない|補助金バブルの終焉と「食えない」現実

では、その数少ない独立診断士は、どうやって稼いでいるのでしょうか。少し前までの答えは、明確でした。
診断士の約9割は、何らかの形で「補助金」に関わって稼いでいました。

特に2021年から始まった「事業再構築補助金」は、まさに狂乱のバブルでした。予算規模が大きく、採択率も高かったため、事業計画書を作成するだけで、下請けの診断士ですら簡単に年収1000万円を超えられた時代があったのです。

【闇の暴露】バブルは崩壊し、稼ぎ口は消滅した

しかし、その夢のような時代は、もう二度と来ません。

コンサルタントによる申請代行といった不正の横行や、審査のザルさが問題視され、国の監視は驚くほど厳格化しました。予算も大幅に縮小され、かつてのように誰でも簡単に稼げる市場ではなくなってしまったのです。

皮肉なことに、この補助金バブルは、多くの顧客を不幸にする「補助金ゾンビ」を量産しました。

採択されることだけを目的に、実現不可能な事業計画が作られ、結果的に多くの企業が赤字を垂れ流し、倒産に追い込まれています。 良心ある診断士の間では「誰も幸せにならない、診断士を稼がせただけの最低の補助金だった」とまで言われています。

最大の稼ぎ口だった補助金という甘い汁を失った今、ほとんどの診断士は「食えない」という現実に直面しています。 これが、「中小企業診断士はやめとけ」と言われる、極めて現実的な理由の一つです。

理由3:やりがい搾取|「下請け地獄」と「中抜き7割」の闇

補助金以外の仕事、例えばセミナー講師や民間コンサルで稼いでいる人も、もちろんいます。しかし、それもごく一部。多くの診断士は、業界に根深く存在する「やりがい搾取」の構造の中で、もがき苦しんでいます。

【闇の暴露①】報酬の7割が消える「下請け構造」

診断士業界の最大の問題は、深刻な「下請け構造」が常態化していることです。 [cite: 482] [cite_start]私の肌感覚では、独立していると名乗る診断士の約7割は、どこかの会社や先輩診断士から仕事をもらう「下請け」として生計を立てています。

下請けになること自体が悪いわけではありません。問題は、その報酬体系です。

この業界では、下請けの診断士は、報酬の約7割を元請けに中抜きされるのが相場です。

例えば、20万円の補助金申請業務があったとします。元請けがまず14万円を取り、実際に汗を流して作業するあなたには、たった6万円しか支払われない。 [cite: 492] これが、この業界では「当たり前」なのです。これでは、稼げるはずがありません。

【闇の暴露②】「ただ働き」を構造化させる診断協会

さらに悪質なのが、「ただ働き」が構造化してしまっているという問題です。 そして、その元凶となっているのが、他ならぬ「中小企業診断士協会」なのです。

協会には様々な「研究会」がありますが、その活動はすべてが無料奉仕、ボランティアです。そのため、協会内では「勉強できるんだから、タダで当たり前」という異常な空気が蔓延しています。

「うちの仕事を手伝えば、ノウハウを教えてあげるよ」といった甘い言葉で新人を誘い、実態はただの雑用を無給でやらせる。そんな「やりがい搾取」が、この業界では日常茶飯事に行われています。これは、仕事を振る側の診断士も、人を雇えるほど稼げていないという、根深い問題の裏返しでもあるのです。

聞こえの良い「公的業務」(自治体の相談窓口など)ですら、実態は時給換算すればアルバイト以下。 競争率が異常に高く、採用されるには協会の偉い人との「コネ」が必要という、腐敗した実態があります。

理由4:資格維持コスト地獄|お金を払ってタダ働きさせられる異常な仕組み

仮にあなたが企業内診断士として、直接的な収入を求めないとしましょう。それでも、この資格には「維持するだけで地獄」という大きな問題が待ち構えています。

診断士資格は5年ごとに更新が必要で、そのためには2つの要件を満たさなければなりません。

  • 理論政策更新研修(5年間で5回)
  • 診断実務の支援(5年間で30日分の実績)

①の研修は、オンライン化も進み、昔に比べれば負担は軽くなりました。問題は、②の「実務ポイント」です。

【闇の暴露】有給と自腹でコンサルをする「実務補習」

会社に勤めながら、30日分のコンサル実績を作るのは、極めて困難です。 [cite: 526] [cite_start]そのため、実績のない企業内診断士のほとんどは、診断協会が主催する「実務補習」を受けるしかありません。 [cite: 528]

この補習の実態が、異常なのです。

  • 5日間のコースで5万円から6万円の費用がかかる
  • 平日に開催されるため、自分の有給休暇を消化して参加する
  • 実際に中小企業のコンサルティングを行うが、報酬はゼロ

信じられるでしょうか。自分のお金を払い、貴重な有給休暇を使い、クライアントのために無給で働く。これが、中小企業診断士の資格を維持するために課せられた「重税」の実態です。

おまけに、この研修には当たり外れの大きい「講師ガチャ」が存在し、ハズレを引けば、どうでもいいことでネチネチと指導され、精神まですり減らされるという三重苦が待っています。

理由5:AIによる仕事の消滅|「知識」の価値がゼロになる未来

ここまで述べてきた問題は、すべて「人間同士」の世界の話でした。しかし、今、私たちの足元を根底から揺るがす、もっと大きな地殻変動が起きています。それは「AI」の台頭です。

かつて、難関試験を突破して得た「知識」は、診断士の大きな武器でした。

しかし、もうその時代は終わりました。

【闇の暴露】あなたの仕事は、もうAIに奪われている

断言します。中途半端な知識しか持たない診断士よりも、AIの方がよほど優秀です。

これは未来の話ではありません。現実に起きていることです。私自身の例で言えば、マーケティングや補助金の事業計画作成といった仕事の約7割は、すでにAIに置き換わっています。

私が半日強で仕上げた複雑な事業計画書。もしAIがなければ1週間はかかっていたでしょう。さらに衝撃的なのは、私が指導した全くの素人(高校卒)が、AIを使うことで、プロのコンサルタントが「8割は書けている」と舌を巻くレベルの事業計画書を作成できてしまったことです。

弁護士や税理士のような「独占業務」を持たない中小企業診断士は、このAIの発展の煽りを、どの士業よりも真っ先に食らうことになるでしょう。「知識」を武器にしていた職業は、これから急速に不要になっていくのです。

結論:幻想を捨て、現実を掴め。それでも、あなたは診断士を目指しますか?

ここまで、中小企業診断士が「やめとけ」と言われる5つの残酷な理由と、その裏にある業界の闇を解説してきました。

  • 年収の嘘:都合の良いデータで作られた幻想。
  • 仕事がない:最大の収入源だった補助金バブルは崩壊。
  • やりがい搾取:報酬の7割が消える下請け地獄と、協会が主導するただ働き。
  • 維持費地獄:自腹と有給で無給労働を強いられる異常な更新制度。
  • AIの脅威:資格の根幹である「知識」の価値が消滅する未来。

[予備校が語るキラキラした成功者像は、もはや幻想に過ぎません。資格を取っただけで人生が変わる時代は、とっくに終わっているのです。

しかし、この厳しい現実を直視し、それでも「中小企業を救いたい」「プロのコンサルタントとして稼ぎたい」と本気で願うなら、まだ道は残されています。

その道とは、

  • AIを優秀な部下として自在に使いこなし、
  • 他の士業が誰もやってこなかった「営業・マーケティング」のスキルを身につけ、
  • 業界の未来を見通す、あなただけの「ビジョン」を語ることです。

もはや「知識」を覚える時代ではありません。知識はAIに預け、それをいかに引き出し、価値に変え、顧客に届けるか。その力が問われています。

今回お話しした内容は、私がこの業界で見聞きしてきたことの、ほんの一部に過ぎません。拙著『中小企業診断士はやめとけってホント? 予備校や診断協会が教えてくれない年収のリアル』では、この荒野であなたが生き残り、本当に稼げる診断士になるための、より具体的で実践的な戦略を、一切のポジショントークなしで書き記しました。

業界の闇を知り、幻想を捨て、現実を掴む覚悟ができた方だけ、手に取ってみてください。あなたの挑戦を、心から応援しています。

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この記事を書いた人

与田太一のアバター 与田太一 中小企業診断士

2008年に中小企業診断士登録。マーケティング実務経験20年で、上場企業から中小企業までマーケティングサポートを行う。認定経営革新等支援機関。

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