【AI時代の生存戦略】私の仕事の7割はAIが代替。ChatGPTとGeminiを使いこなし、診断士の仕事を効率化する禁断のテクニック

【AI時代の生存戦略】私の仕事の7割はAIが代替。ChatGPTとGeminiを使いこなし、診断士の仕事を効率化する禁断のテクニック
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もはや「他人事」ではない。あなたの仕事は、確実にAIに奪われる

こんにちは。中小企業診断士の与田太一です。

「AIが仕事を奪う」という言葉を、あなたはどこか遠い未来の話、あるいは自分とは関係のない他人事だと思ってはいないでしょうか。もしそうなら、その認識は今日、この瞬間から根本的に改める必要があります。

なぜなら、AIによる仕事の代替は、もはや未来の予測ではなく、すでに私の目の前で起きている「現在進行形の現実」だからです。

私は本書『中小企業診断士やめとけ』で、この厳しい現実について、私の身に起きた衝撃的な事実を基にお話ししました。それは、

「今の時点で、僕の仕事の約7割は、もうAIに置き換わっている」

という事実です。信じられないかもしれませんが、これは決して大袈裟な表現ではありません。たった1年前には、私の仕事の1〜2割程度が置き換わったと感じていただけでした。それが、この1年で7割にまで急増したのです。

この記事では、恐怖を煽るだけでは終わりません。この抗うことのできない時代の変化を直視し、それを乗りこなし、AIに「使われる」のではなくAIを「使いこなす」ことで、他の診断士を圧倒するための具体的な生存戦略について、本書の内容を基に、私が実践している「禁断のテクニック」まで含めて、すべてをお話しします。


なぜ「私の仕事の7割」が消えたのか?AIが可能にした異常な生産性

事例:1週間の作業が半日で終わる事業計画書作成

なぜ、これほどまでに急激に仕事がAIに代替されたのか。その破壊的なパワーを、私自身の具体的な経験からお話ししましょう。

最近、ある補助金の事業計画書を作成する機会がありました。いざ取り掛かってみると、要求される項目が非常に細かく、これは大変な作業になると覚悟しました。

「もし去年のままの自分でこの案件を受けていたら、と思うとゾッとするよ。おそらく、1週間くらいはかかっていたかもしれない」

しかし、今回は違いました。AIを駆使した私の作業は、驚くほど短時間で完了したのです。

「実際は、僕がやったことといえば、AIにデータを読み込ませて、的確な指示を出しただけ。それだけで、1日もかからず、半日プラスアルファで、あの膨大な事業計画書が、ほぼ書き終えられてしまったんだ」

私は心から叫びました。「AIがあって、本当によかった!」と。1週間の作業が、半日に短縮される。これが、AIがもたらした「異常な生産性」の正体です。

この補助金は新規事業進出補助金ですが、最終的な提出書類の全貌が分かってから発覚したのが、任意とはいえ、追加の調査資料などを8種類も出す必要がある点でした。これはWordにして90ページ分に相当しましたが、AIに考えさせたので、そこまで手間はかからなかったです。
逆にAIを使わないと、多分、そこで詰みます。とはいえ、これを審査する審査員は、ホント大変ですね。。。。

衝撃の事実:「経験の価値」を破壊するAIの力

「それは、与田さんがITやマーケティングに詳しいからできることでしょう?」と思うかもしれません。そこで私は、ずっと疑問に思っていたあるプロジェクトを実行してみました。それは、「素人に事業計画書を書かせるプロジェクト」です。

「高校卒で、事業計画書なんて一度も書いたことがない、という人に、僕が持っている書き方の手順だけを教えて、『AIを使って、とにかく書いてみて』と依頼したんだ」

その結果は、私の想像を絶するものでした。

「驚くべきことに、その手順通りにAIを使えば、素人でも80%のレベルで事業計画書が書けてしまったんだ。僕だけじゃない、他の補助金採択率が高いベテランコンサルタントに見せても、『これ、8割は書けてますね』と舌を巻くレベルだった」

これは、もはや他人事ではありません。これまで専門家が長年の経験を通じて培ってきた「経験の価値」そのものが、AIによって根底から破壊され始めているのです。私の仕事の7割がAIに代替されたということは、次はあなたの番だということです。


診断士が今すぐ始めるべき「AI時代の生存戦略」

では、この厳しい時代をどう生き抜けばいいのか。答えは、「とにかく、AIを使いこなすこと」、これに尽きます。診断士業界は、新しい技術への抵抗感が強く、AIの活用がほとんど進んでいないのが現状です。だからこそ、今すぐ始めるだけで、その他大勢から圧倒的な一歩を抜け出せるのです。

まず、どのAIに課金すべきか?2025年現在の「最適解」

私が本書で、そして今この場でおすすめする「最初の課金先」は、ただ一つです。

「課金するなら、まずGoogle GeminiのAIプラン。月額2,900円、3,000円未満で使える、これが一番良いと僕は考えている」

その理由は、単に性能が良いからだけではありません。

  • 特典が強力:Google Driveのストレージが2TB、自動で付いてきます。これだけでも、月額料金の元が取れるほど価値があります。
  • 最新モデルが使える:常に最新の高性能モデルを利用できます。
  • 「ディープリサーチ機能」が無制限:何十ものウェブサイトを検索し、調査レポートとしてまとめてくれるこの驚異的な機能が、無制限で使えます。(ChatGPTの有料プランでは、2025年6月現在、月に10回しか使えません。)

あとは、Geminiは課金すると画像 / 動画生成AIのWhiskのクレジットも1000クレジット(100回の動画生成に相当)が付いてくるのも大きいです。
とはいえ、AIの進化は日進月歩なので、時間があれば色んなAIを試してみるといいと思います。僕も、主に使っているAIがChatGPTとGeminiという感じで、折に触れて色々なAIに課金したり解約したりを繰り返してます。課金しても、大抵のAIは月間3000円程度なので、飲み代を思えば安いもんです。

ChatGPTとGemini、どう使い分ける?

もちろん、ChatGPTも非常に優秀なツールです。重要なのは、それぞれの得意分野を理解し、戦略的に使い分けることです。

  • Geminiが得意なこと:長い文章の作成や、情報をまとめてレポートを作成するといった、情報の整理や記述が得意です。
  • ChatGPTが得意なこと:質問事項の考案といったクリエイティブな作業や、驚くほど上手い表形式データの処理が得意です。

私は、文章の要約や長文作成はGemini、事業計画のアイデア出しや顧客への質問項目の考案はChatGPT、というように完全に使い分けています。

とはいえ、最近はどちらかというと、ChatGPTの質の低下というか、他のAIの進化の具合に比べて歩みが遅い感じがしてます。この辺りの事情は、元Microsoftエンジニアの中島さんの解説が味わい深いです。
Microsoftが関わるシステムは極一部を除いて使い勝手がより悪くなっていくのが定番なので(笑)、このままMicrosoftのグリップが強いままだと、他の生成AIにまくられる可能性はそれなりにあると思います。


あなたのAIを「凡人」から「プロ」に変える、禁断の2大テクニック

ツールを導入するだけでは不十分です。多くの人がAIをうまく使いこなせていないのには、理由があります。私が本書で明かした、AIのアウトプットの質を爆発的に向上させる「禁断のテクニック」を2つ、ここでお教えしましょう。

テクニック①:質問する前に、まず「学習」させよ

多くの人が、AIにいきなり質問を投げかけて、期待外れのアウトプットにがっかりしています。 これは、AIの使い方の根本的な誤りです。

「AI活用の最大のポイントは、質問する前に、まずAI自体に情報をインプットして、学習させることなんだ」

例えば、事業計画書を作るなら、いきなり「書いて」と指示するのではなく、

  • 顧客の会社のホームページURLや資料をAIに読み込ませ、「これは顧客の情報だ」と学習させる
  • 次に、補助金の公募要領や審査項目を読み込ませ、「これはルールだ」と学習させる
  • これらの関連情報をすべて理解させた上で、初めて「さあ、これらの情報に基づいて事業計画を書いてくれ」と指示を出すのです。

こうするだけで、AIが生み出すアウトプットは、どこかのテンプレートをなぞったものではない、その顧客のためだけの、独自の、質の高いものへと劇的に変化します。

この「最初にAIに学習させる」というのが、もっとも重要です。AI活用の7割は、この最初の学習段階にあると言っても過言ではありません。

テクニック②:「一度」で終わらせるな、「小分け」に指示を出せ

もう一つの罠は、一度の指示で完璧な答えを出させようとすることです。

「優秀な部下に仕事を頼む時と同じだ。一度に『全部やれ』と丸投げするんじゃなく、『まず、これを調べてまとめて』『次に、それに基づいて、これを考えて』と、一つ一つ、ステップを踏んで指示を出すだろう?AIも、それと同じなんだ」

複雑な作業は、論理的なステップに分解し、一つずつ対話形式で指示を出していく。これが、AIをあなたの意のままに動かす、もう一つの秘訣です。

逆にいえば、部下のマネジメントや外注業者の使い方が下手な人は、AIの使い方も下手な印象を受けます。

さらに一歩先へ:AIを「君だけの専門家」に育てる裏ワザ

最後に、私が密かに重宝している、さらに一歩進んだAI活用術をご紹介しましょう。それは、Googleが提供する「Notebook LM」というツールを使ったテクニックです。

これは、あなたが持っている様々な資料(PDF、テキストなど)を放り込むだけで、AIがそれをすべて読み込み、その内容について質問に答えてくれる、「君だけの専門家になってくれる」という驚くべきツールです。

私が本書で紹介した、少し過激な裏ワザはこうです。

「例えば、経営学者の大前研一氏の書籍を、Kindleで全部買う。それを画像化して…(中略)…テキストデータに変換してくれるんだ。そのテキストデータを、今度はNotebookLMに全部投入する」

「すると、どうなるか。NotebookLMが、僕だけの『大前研一AI』として振る舞ってくれるようになるんだ」

特定の専門家の著作をすべて学習させ、「その専門家ならどう考えるか?」という視点で、いつでも壁打ち相手になってもらう。個人でコンサルを依頼すれば天文学的な金額になるような知の巨人を、自分だけのAIアドバイザーにする。こんな、かつてはSFだったようなことすら、今の技術で可能なのです。


AIの「奴隷」になるか、「主人」になるか。未来はあなたの選択次第だ

知識を「覚える」時代は、終わりました。 診断士の試験勉強で得た知識も、いずれAIが瞬時に提示してくれるようになるでしょう。

これからの時代を生き抜くために本当に必要なのは、AIを優秀な部下として使いこなし、全体をプロデュースする力です。

AIの発展は、脅威であると同時に、計り知れないチャンスでもあります。

診断士業界という、IT活用が著しく遅れている世界では、AIを使いこなせるというだけで、少なくとも今後3年から5年は、圧倒的に優位に立てるでしょう。

本書『中小企業診断士やめとけ』では、ここで紹介したテクニックはもちろん、AI時代を生き抜くために必須となる「ビジョン」「営業・マーケティングスキル」「プログラミングと統計の知識」についても、さらに詳しく解説しています。

AIの進化の波に飲み込まれ、仕事を奪われる「奴隷」となるか。

それとも、波を乗りこなし、AIを自在に操る「主人」となるか。

その分かれ道は、今、あなたの目の前にあります。ぜひ本書を手に取り、未来を自らの手で掴むための、力強い一歩を踏み出してください。

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この記事を書いた人

与田太一のアバター 与田太一 中小企業診断士

2008年に中小企業診断士登録。マーケティング実務経験20年で、上場企業から中小企業までマーケティングサポートを行う。認定経営革新等支援機関。中小企業診断士協会三多摩支部に所属。

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